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公正証書遺言とは

「公正証書遺言」とは、公正証書によってする遺言です(民法969条)。

 遺言者は、公証人の前で、遺言の内容を口授し、公証人がその内容を文書にまとめ、公正証書遺言として作成します。

 公証人は、裁判官や検察官を務めた法律実務家が任命されており、その公証人が作成した公正証書遺言は、一般的に信用性の高いものと言われています。

 公証人が作成するため、自筆証書遺言のように法定の方式に従っていないことを理由として無効になることはありません。

 公証人は、作成にあたって遺言者が本人に相違ないこと、遺言者に遺言能力があること、遺言の内容が本人の真意によるものであることの確認を行いますので、後に紛争が起きにくく、偽造・変造のおそれもありません。
 その原本は公証役場に保管されますので、隠匿されたり、見つからなくなるということもありません。
 保存期間は公証役場で扱いが異なりますが、50年間とするところや、100歳までとするところなどがあるようです。いずれにしても死亡までは保存されていると考えてよいといえます。

 言葉を発することのできない人や耳が聞こえない人であっても利用することができます(民法969条の2)。

公正証書遺言を作成する場所

 公正証書遺言を作成する場所は、原則として公証人役場です。しかし、遺言者が入院中であったり、病気のため外出が困難である等の理由で公証人役場まで行くことが困難な場合には、自宅、病気療養中の病院等まで出張してくれます。

公正証書遺言の作成方法

(1)証人の立会い
 公正証書遺言を作成する際には、証人2人以上の立会いがあることが必要です(民法969条1号)。
証人は、遺言者が本人であること、遺言者が自己の意思に基づいて口授をしたこと、公証人による筆記が正確であること等を確認します
 証人は、作成手続の初めから終わりまで証人2人以上が立ち会っていなければなりません。手続の途中から立ち会ったり、手続の途中で作成の場を離れたりした場合は、原則として遺言は無効であると考えられています。
 [証人の欠格事由]
 遺言の内容に利害関係を有していて、遺言者に不当な影響を与える及ぼすおそれがある者は証人となることができません。民法974条2号は、遺言の内容に直接の利害関係を有する推定相続人及び受遺者ならびにこれらの配偶者及び直系血族を証人欠格者としています。


(2)口授
 遺言者は、遺言の趣旨を公証人に口授しなければなりません(民法969条2号)。
口授とは、言語をもって申述すること、つまり、口頭で述べることです。したがって、手話のような言語を用いない手段により遺言の趣旨を伝えたとしても、口授をしたとは認められません。
しかし、聴覚・言語機能障害者の方は、手話等によって口授に代えることができるものとされています(民法969条の2)。
 口授の程度・方法については、遺言の内容について一語一句を伝える必要は無いとされています。
 実務的には、弁護士に依頼して公正証書遺言を作成する場合、事前に弁護士が遺言作成者の意思を聴き取って遺言書の原稿を作成し、それをあらかじめ公証人に渡すことが多いです。
 このような場合、あらかじめ作成された遺言書の原稿をもとに公証人が証書を作成しておいて、その後に遺言者の口授を受けてそれが証書の内容と一致することを確認して読み聞かせる、又は作成した証書を読み聞かせた後で遺言者がそれを承認する形で口授を行うことも許されるとされています
(大判昭6.11.27民集10-12-1125、最判昭43.12.20判時546―66)。

(3)公証人の筆記・読み聞かせ、閲覧
公証人は、遺言者から遺言の趣旨の口授を受け、これを筆記します(民法969条3号)。これが公正証書遺言の原本となります。その後、公証人は、これを遺言者と証人に読み聞かせるか、閲
覧させなければなりません(民法969条3号)。


(4)遺言者及び証人の承認・署名押印
 公証人の読み聞かせ、閲覧により、筆記の正確なことを承認したら、遺言者及び証人は、各自公正証書遺言の原本に署名押印しなければなりません(民法969条4号)
遺言者が署名することができない場合は、公証人がその事由を付記して、署名に代えることができます(民法969条4号但書)。署名することができない場合とは、遺言者が読み書きのできない者である場合、病気やけが等により手の機能に障害がある場合などをいいます。
 但し、この規定は証人には適用されませんので、証人については自ら署名する能力がある者を選ぶ必要があります。
なお、押印する印鑑の種類についての定めはありませんが、公証人が遺言者と面識がない場合には、印鑑証明書の提出を求められるのが通常ですので、遺言者については、実印を押印することとなります。
 押印は、原則として遺言者及び証人がそれぞれ自らなすべきですが、他人に命じて押印させてもよいとされています。

(5)公証人の付記・署名・押印
 公証人は、その証書は民法969条に定める公正証書遺言作成の方式に従って作成されたものであることを付記し、原本に署名押印しなければなりません(民法969条5号)。

公正証書遺言の検索(探す方法)

 相続が発生したときに、被相続人が公正証書遺言を作成していたかどうかは検索することが可能です。

 公正証書遺言については、公証人は、昭和64年1月1日以後、公正証書で遺言をされた嘱託人の氏名、生年月日、遺言公正証書作成年月日等(遺言の内容は含みません。)を、公証人連合会に報告し、連合会では、これらの情報をデータベース化して、全国の公証人が利用できるようにしています。

 被相続人が公正証書遺言を作成していたかどうか確認したいという相続人は、被相続人が死亡したことを証明する資料(除籍謄本等)と、照会しようとする者が相続人であることを証明する資料を準備して、公証人役場に持参し(身分証明書が必要)、公証人に遺言の検索、照会を依頼してください。
 公証人が日本公証人連合会事務局に遺言の有無を照会し、公正証書遺言の有無と保管場所となっている公証人役場を照会者に伝えます。
 当該公証役場で作成していなくても、全国の公証役場での作成の有無が判明します。

 照会者は、公正証書遺言が保存されている公証人役場で、遺言書の謄本を交付してもらえます。

 なお、存否の照会請求・閲覧・謄本請求については、遺言者生前中は、遺言者本人しかできず、推定相続人でも請求はできません。
 遺言者死亡後も、請求できるのは、法定相続人、受遺者・遺言執行者など利害関係人に限られます

公正証書遺言作成サポート

16万円(税別)

・相続財産の価額に関わらず、上記金額です。
・遺言に記載したい事項をお聞きし、遺言を作成される方の意思を十分に酌んだ遺言書の文案を作成します。
・財産目録の作成を含みます。
・実費(戸籍・住民票・登記簿謄本・固定資産評価証明書等)は別途頂戴致します。
・当事務所では、将来紛争になりにくい「公正証書遺言」の作成をお勧めしています。弁護士がご希望をお伺いした上で遺言書の文案作成をサポートし、さらに公証人が内容を最終確認した上で遺言を作成しますので、将来遺言が無効になるといったトラブルの心配がありません。
・公証人役場との連絡や遺言作成日の調整などの煩雑な事務一切をお引き受け致します。  
・公証人の費用は、別途必要です。
・公正証書遺言を作成するには2名以上の証人の立ち会いが必要になります。 
・病院、施設等への出張をご希望の場合は、以下の出張サポートと併せてご利用下さい。

遺言作成出張サポート・出張法律相談

3万円(税別)

・上記各遺言作成サポートの加算料金です。
・弁護士が、ご自宅や病院・施設まで出張し、遺言書作成をサポートします。
・交通費は実費を頂戴致します。 
・神戸市及びその周辺地域(尼崎~明石、伊丹、宝塚、三木、加東市等。遠方の方はご相談下さい)。

公正証書遺言作成サポートの流れ

お問合せからサービス提供開始までの流れをご説明いたします。

お問合せ

 まずは、法律相談のご予約をして頂きます。
 電話受付時間:平日9:30~18:00
 最短24時間以内のご予約もスケジュール次第で可能です。

 ご予約は平日10:30~19:00の間で弁護士のスケジュールと調整のうえ、お決め頂きます(19:00~の枠が最終になります。)。

 当事務所でのご相談は、全て予約制になっております。あらかじめ、お電話にて法律相談のご予約をお願いいたします。
 事前の予約なしにお越しいただいても、ご相談には応じられませんのでご注意下さい。

相談予約フォームでは、24時間、受付を行っております。その場合、当事務所から返信メールを差し上げた上で、予約日時の調整を行います。

 現在、土曜日、日曜日及び祝日の法律相談は行っておりません。
 また、毎週木曜日は、弁護士が家事調停官として家庭裁判所で執務しているため、午後6時以降の予約のみ受け付けさせて頂きます。

 遺言の作成を希望されている方が、病院・施設等にいらっしゃり、ご相談にお越しになることが出来ない場合、代理の方のご相談も可能です。
 但し、委任契約については、必ず弁護士が病院等を訪れ、意思確認を行います。

法律相談

 事務所に相談にお越しになる際、事案に関係ありそうな資料は、自ら取捨選択せず、とにかく全てお持ちください。

また、可能であれば、財産の内容、相続人関係図をまとめておかれると、内容把握が容易になり、相談時間を有効に使えます。

 時折、とても緊張してお見えになる方がいらっしゃいますが、近所のお医者さんに行くような気持ちでお越しください。

 通常、30分~1時間ほどの時間をかけてじっくりと事情をお聞きしてから、相談者の方にとって最も適すると思われる法的アドバイスをご提供しております。

 1回あたり5,000円(税別)/30分午後6時以降のご相談は、6,000円(税別)/30分)を法律相談料として頂きます。

委任契約

 法律相談を受けられた後、お申し出があれば、弁護士費用の見積もりをいたします。報酬基準に従ってすぐに見積もりが可能な場合と、後日メールや郵便でお送りする場合があります。
見積書をご覧になり、依頼されるかどうか、ご家族等とご相談の上、ご検討ください。
依頼される場合には、委任契約書を作成します。それまでにお支払い頂いた法律相談料は、弁護士費用(着手金)の一部に充当させて頂きます。
原則として委任契約時に手数料の全額をお支払い頂きます。
 当事務所にお越しになることが可能な方は、事務所で委任契約書を締結しますが、お越しになることが困難な方については、病院等で委任契約書を締結します。したがって、事前に手数料等をご準備頂く必要があります。

弁護士による遺言書案の作成

 どのような遺言を作成されたいのかをじっくりとお聞かせいただき、最適な遺言書案をご本人にお示しします。
 そのため、弁護士が、財産関係、身分関係、その他の法律関係(寄付が可能か等)について様々な調査・資料の収集を行う場合があります。
 遺言書案は、ご本人が納得されるまで、何度でも作成します。

公証人による遺言書案の確認

 弁護士が作成した遺言書案について、ご本人がこの内容でよいと最終的に判断されましたら、当該遺言書案を弁護士が公証人に持ち込み、公証人の確認を受けます。

遺言書作成日の調整

 公証人に遺言作成をお願いする日を決めます。ご本人の予定、公証人の予定、証人の予定を考慮して決めます。
 出張が必要な場合には、出張して頂く日を決めることになります。

 また、公証人にお支払する費用についても、事前に見積もりを頂き、ご本人にお伝えします(公証人には、遺言作成当日、遺言作成完了後に直接お支払い頂きます)。

公証人役場・病院・施設等で公正証書遺言作成

 公証人役場で公正証書遺言を作成します。
 通常、証人の1人は当事務所弁護士が担当します。
 直接公証人役場に出向いて頂くこともあれば、一旦当事務所にお越しいただき、一緒に公証人役場に出向く場合もあります。
 公証人に病院等に出張して頂く場合には、通常病院の玄関等で待ち合わせます。

法律相談の予約申込み・お問合せはこちら

兵庫県神戸市の弁護士事務所です。神戸市、明石市、芦屋市、西宮市、尼崎市、伊丹市、宝塚市、加古川市、三木市、加東市などを中心に兵庫県全域にお住まいの方からご相談をお受けしています。離婚問題 (慰謝料・親権・養育費・面会交流など)、不貞慰謝料問題、遺産相続・遺産分割問題、遺言の作成、相続放棄、借金相談 (過払金・自己破産・債務整理・個人再生など) 、損害賠償などの暮らしの法律問題、中小企業の債権回収等の法律問題を取り扱っています。お気軽にご相談下さい。マンション管理士資格を有しており、マンション管理組合 (理事会)の滞納管理費に関するご相談もお受けしております。

当事務所は、年間300件超のお問合せ実績、累計4370件超 (事務所開設9年10ヵ月 (平成29年10月末現在) ) の法律相談実施実績、常時相当数のご依頼を頂いて活動しております。安心してお問合せ下さい。

最短24時間以内のご予約も弁護士のスケジュール次第で可能です。

お身体の具合等により、事務所にお越しいただくことが困難な場合は、事情をお伺いし、出張面談も承ります (但し、別途交通費実費と出張日当を申し受けます) 。

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弁護士紹介

弁護士:須山幸一郎

兵庫県弁護士会所属
弁護士登録番号:29617

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