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遺産分割でよくあるご相談

兄が勝手に預金を引き出していた場合どうする?返還請求できる?

このようなお悩みはありませんか?
  • 親の預金を兄が管理していた
  • ATMで多額の出金がある
  • 「介護費に使った」と言われている
  • 通帳を見せてもらえない
  • 遺産分割の話が進まない

 相続では、預金の使い込み問題が非常に多く発生します。
 特に、同居していた相続人が管理していた場合、トラブルになりやすい傾向があります。

兄が生前に預金を引き出していた場合の基本的な考え方

 重要なのは、
① 引き出しが「被相続人の意思」に基づくか
② 何に使われたのか
③ 誰の利益になったのか
です。

① 親の意思に基づいて親のために使った場合
  • 医療費
  • 介護費
  • 施設費
  • ​生活費

 これらは原則問題になりません。ただし、支出の裏付け資料が必要になります。

② 親の意思と関係なく、兄のために使った場合(使い込み)
  • 自分の住宅ローン支払い
  • 子どもの教育費
  • 投資・ギャンブル
  • 使途不明金

​この場合、
▶ 不当利得返還請求
▶ 損害賠償請求
の対象となる可能性があります。

よくある主張「介護費に使った」は本当か?

 実務では非常に多いです。
 しかし、

  • 領収書がない
  • 出金額と介護費が合わない
  • ATM引き出しが高額・頻回
  • 被相続人の判断能力が低下していた

 このような事情があると、使い込みが認められる可能性があります。

証拠はどう集める?

 まず行うべきは:
① 銀行取引履歴の開示
② 介護施設・病院の支払記録確認
③ 金銭移動の流れの分析

兄が通帳を開示しない場合など、事案によっては、

  • 弁護士会照会
  • 調停手続内での開示請求
  • 調査嘱託

などが必要になります。

遺産分割調停で主張できる?

 遺産分割は、被相続人が亡くなった際の相続財産の分割の問題であり、実務では、使い込みの問題は遺産分割とは別問題として扱われます。
 もっとも、証拠に基づき、使い込みが認められた場合、使い込んだ相続人が遺産を先取りしたとして和解的な解決をするなど、遺産分割と併せて解決することも多いのが実情です。

使い込み問題は早期対応が重要です

時間が経つと:

  • 記録が散逸
  • 記憶が曖昧
  • 証明が困難

になります。特に生前贈与や出金の問題は、放置すると立証が難しくなります。

神戸で相続の使い込み問題にお困りの方へ

 使い込みは、感情が最も激しくなる争点です。
 しかし、法律的に整理し、証拠を積み重ねれば、冷静に解決することも可能です。

当事務所では、

  • 取引履歴の精査
  • 出金パターン分析
  • 裁判所目線での主張整理
  • 調停・訴訟対応

を行っています。一度お気軽にご相談ください。

相続で他の相続人が被相続人の通帳を見せてくれないときどうする?

このような状況ではありませんか?
  • 親と同居していた兄が通帳を管理している
  • 「大丈夫だから」と言って見せてくれない
  • ATMの出金が多かった気がする
  • ​遺産の話をすると話題をそらされる

 相続トラブルの中でも、「被相続人の通帳を見せてもらえない」問題は非常に多いです。

相続人に通帳を見る権利はある?

 相続が開始すると、各相続人は法定相続分に応じた権利を持ちます。

  • 預金残高
  • 生前の出入金履歴

は、相続財産に関係する重要な情報です。一部の相続人だけが独占することは適切ではありません。

通帳を見せないのは違法?

「違法」とまでは直ちに言えません。
しかし、

  • 財産状況を隠す
  • 故意に開示を拒む
  • 出金を説明しない

 という対応は、遺産分割の成立を長期化させ、無意味です。

銀行から直接取引履歴を取得できる?

 相続人であれば、被相続人の相続人であることを示す戸籍関係書類を提示すれば、銀行に対して取引履歴の開示請求が可能です。
 通帳を物理的に持っていなくても問題ありません。

勝手に諦めると損をすることも

よくある失敗例:

  • 兄が強く主張するため引き下がった
  • 通帳の中身を確認せずに合意
  • 「もういい」と思ってしまった

 一度成立した遺産分割は、原則として覆せません。

適切な対応手順

① 銀行に履歴開示請求
② 出金内容の整理
③ 不自然な出金の分析
④ 法的手続
 自分では難しいと感じた場合は、弁護士に相談することが重要です。

実家を売らない相続人がいる場合どうする?

このような状況ではありませんか?
  • 遺産分割がまとまらない
  • 兄が「売らない」と言っている
  • 自分は現金で分けたい
  • ​空き家のまま固定資産税だけ払っている

 相続トラブルの中でも、「実家を売るかどうか」で対立するケースは非常に多いです。
 まず重要なことは、

  1. 相続人の一人が反対している場合、勝手に売却はできません。
  2. しかし、法的に解決する方法はあります。
なぜ売れないのか?共有状態の問題

 相続が発生すると、遺産分割が終わるまでは実家は「共有」になります。
 共有とは、

  • 相続人全員が持分を持っている状態
  • 全員の同意がなければ売却できない

という状態です。よって、1人でも反対すると、売却はできません。

典型的な対立パターン

① 同居している兄が住み続けたい
② 思い出があるから売りたくない
③ 将来値上がりすると考えている
④ 単に話し合いが進まない
しかし、

  • 固定資産税は発生し続ける
  • 空き家の管理責任がある
  • 価値が下がる可能性がある

放置はリスクになります。

法的に解決する方法は?

①代償分割
 実家に住み続けたい相続人が、他の相続人の持分を金銭で買い取る方法が最も現実的です。問題は、

  • 不動産の評価額はい幾らか
  • 代償金の支払能力があるか、です。

②換価分割
 代償分割が難しいということを売りたくなかった相続人が理解し、全員合意できれば、協力して売却し、現金で分けるのが最も公平な方法です。

 裁判所が競売を命じる場合もあります。
③共有物分割訴訟
 遺産分割調停が不成立となり、審判でも共有の判断が示された場合、共有物分割訴訟を提起するという手段があります。しかし、結局、市場価格より低くなる可能性があるため、交渉材料として使われることも多いです。

遺産分割調停では

 遺産分割調停では、

  • 売却
  • 代償金支払い
  • 共有維持

のいずれかの方針で柔軟に話し合いが行われるのが通常です。

よくある失敗例
  • 売れないまま10年以上放置
  • 固定資産税を一部の相続人だけが立替払いし続ける
  • 管理せず空き家が老朽化
  • ​相続人が増えてさらに複雑化

時間が経つほど解決は難しくなります。出来るだけ早期に決着させることが重要です。

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弁護士:須山幸一郎

兵庫県弁護士会所属
弁護士登録番号:29617